「説明のつかないもの」に勝機、ドワンゴ川上会長が語るニコ動誕生秘話

【TechCrunch Tokyo 2011】 「説明のつかないもの」に勝機、ドワンゴ川上会長が語るニコ動誕生秘話 -INTERNET Watch

理屈で考えるのをやめる

「わけのわからないもの」「説明のつかないもの」「どう考えてもいらないもの」を作ることに非常にチャンスがあると思った。

 この3つのことを考えてニコニコ動画を設計した。ニコニコ動画には、役に立たないし、なぜあるのか説明がつかない「時報サービス」というものがある。ユーザーがどんな動画を見ていても、深夜0時には動画がいったん止まり、ドワンゴが0時をお知らせする。これはすごく評判が悪くて、ユーザーから何年も「これだけはやめてくれ」と言われている。でも我々はこれだけはやめるつもりはなくて、ずっと続けている。なぜやっているのかは説明がつかない。ただ、説明がつかないものをやるのが最初のコンセプトだった。理由がないというのが理由だった。

説明のつかないことをやる

 ニコファーレを今年作った。「なんで作ったんだ」「俺らが払っている会費を無駄使いするな」と言われたが、これは「無駄使いすること」自体が目的だった。かけた金額が高額すぎてこれまで公開していなかったが、実は12億円もかかった。小さなライブハウスに12億円。どんなにシミュレーションをしても、絶対に元が取れないという計算結果が出たので、「これは行こう!」と。それがニコファーレを作ることを決定したときの我々の気分だった。

blogと印象が違いすぎて驚いた